はじめに
JavaScriptシリーズでは、Webページに動きや反応を加える方法を全21回にわたって解説してきました。
今回から新しいシリーズとして、PHPについて基本から解説していきます。PHPは、このサイト(kurumico.com)自体を動かしているWordPressの中身でも使われているプログラミング言語です。HTML・CSS・JavaScriptとは動く場所が異なり、これまでのシリーズとは少し毛色の違う内容になります。
PHPとは?
PHPとは、サーバー側で動作するプログラミング言語です。HTML・CSS・JavaScriptがブラウザ(クライアント側)で処理されるのに対し、PHPはWebサーバー上で実行され、その結果としてHTMLを生成してブラウザに送り返します。
| 言語 | 動く場所 | 役割 |
|---|---|---|
| HTML | ブラウザ(クライアント側) | ページの構造(骨組み) |
| CSS | ブラウザ(クライアント側) | ページの見た目(デザイン) |
| JavaScript | ブラウザ(クライアント側) | ページの動き・振る舞い(機能) |
| PHP | Webサーバー(サーバー側) | データ処理・動的なページ生成 |
メモ
VBAでたとえると、Excelファイルという「自分のパソコンの中」で動くVBAに対し、PHPは「サーバーという別のコンピューター」で処理が行われてから結果だけが手元に届く、というイメージに近いです。処理そのものを手元で見ることはできません。
PHPでできること
PHPを使うと、アクセスするたびに内容が変わる「動的なWebページ」を作れます。
- 会員ごとにログイン後の表示内容を変える
- フォームに入力された内容を受け取り、確認画面や完了画面を表示する
- データベースに保存されたデータを取得して一覧表示する
- 現在の日時や条件によって表示するコンテンツを切り替える
そして、WordPress自体がPHPで作られています。このサイトの記事一覧やカテゴリー分け、コメント機能なども、裏側ではPHPのプログラムが動いています。functions.phpのカスタマイズなど、WordPressサイトを深くいじりたい場合にもPHPの知識が必要になります。
PHPの動作の仕組み
PHPが実際にどう動くのか、リクエストからページが表示されるまでの流れを見てみましょう。
- ブラウザが「このページをください」とWebサーバーにリクエストを送る
- サーバー上でPHPのプログラムが実行される
- PHPが処理結果(データの取得・計算など)をHTMLの形に組み立てる
- 完成したHTMLがブラウザに返される
- ブラウザはそのHTMLを表示する
注意
ブラウザの「ページのソースを表示」でPHPのコードそのものを見ることはできません。ブラウザに届く時点ではすでにPHPの処理が終わり、ただのHTMLに変換された後だからです。この点はJavaScriptと大きく異なります。

PHPの基本的な書き方(ここでは概要のみ)
PHPのコードは<?phpと?>で囲んだ部分に書きます。詳しい書き方は次回以降で実際に環境を作りながら解説しますが、雰囲気だけ紹介します。
<?php
echo "こんにちは、PHPの世界へ!";
?>echoは、指定した内容をHTMLとして出力する命令です。この1行を実行すると、ブラウザには「こんにちは、PHPの世界へ!」という文字列がHTMLとして届きます。
HTMLファイルの中にPHPのコードを混在させることもできます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<body>
<h1>今日のメッセージ</h1>
<p><?php echo "こんにちは、PHPの世界へ!"; ?></p>
</body>
</html>このように、HTMLの一部を「その時々で変わる内容」に差し替えられるのがPHPの基本的な使い方です。なお、<?php ?>を含むファイルを保存する際は、拡張子を.htmlではなく.phpにします。.htmlのままではサーバーがPHPとして処理してくれず、コードがそのまま文字として表示されてしまいます。
よくある質問・エラー対処
Q. PHPのファイルをブラウザで直接開いても動かないのはなぜ?
→ PHPはサーバー上で実行される言語のため、PHPを解釈できるサーバー環境(Webサーバー)が必要です。ファイルをダブルクリックしてブラウザで開いただけでは、PHPのコードがそのまま文字として表示されてしまいます。実行環境の準備は次回の記事で解説します。
Q. PHPとJavaScriptはどちらを覚えればいいですか?
→ 役割が異なるため、どちらか一方で足りるわけではありません。ブラウザ上の見た目や操作性を作るならJavaScript、サーバー側でデータを処理したりWordPressをカスタマイズしたりするならPHPが必要になります。
Q. PHP以外にサーバーサイドの言語はありますか?
→ Python・Ruby・Java・Node.js(JavaScript)など複数あります。その中でもPHPはWordPressをはじめ多くのCMS(コンテンツ管理システム)で採用されており、レンタルサーバーでの対応状況も豊富です。
おわりに(まとめ)
PHPは、Webサーバー上で動作し、アクセスするたびに内容が変わる動的なページを作るためのプログラミング言語です。
- ✅ PHPはサーバー側で実行され、結果のHTMLだけがブラウザに届く
- ✅ HTML・CSS・JavaScriptとは動く場所も役割も異なる
- ✅ フォーム処理・データベース連携・動的な表示切り替えなどに使われる
- ✅ WordPress自体もPHPで作られている
- ✅ コードは<?php ?>で囲んで書く
次回は、実際にPHPを動かすための環境準備について解説します。
次回は、PHPを実行するための環境準備について解説予定です。
この記事が、少しでも誰かのお役に立てれば幸いです。
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